その派遣会社は結構大手の派遣会社だったので安心して任せていました。実際に派遣先の会社も私の過去の職歴やスキルに目を通した後、「まったく問題ないですね。ぜひ」と言ってくれていたので、すごく安心して仕事につけると喜んでいました。とにかく子育てと両立するために必死で動き回っていたのが現状ですが、「英文事務で仕事ができるのであれば」と内心ラッキーだなぁと喜んでいたのです。
そして派遣先での当日、皆さんにご挨拶をし、「よし、頑張るぞ」と自分を奮い立たせたのもつかの間でした。ショックなことに、当日は英語に触れるということは全くありませんでした。しかし、「まぁ、まだ初日だし、仕方がないよね」と自分に言い聞かせ、とにかく指示されたことを処理できるよう必死で頑張りました。
そうこうしているうちに1週間、2週間とあっという間に過ぎたのですが、この期間中に「英文事務」らしき仕事をしたのはおそらく1時間あったかないかでした。あまりにも期待値から外れた仕事をしていると自分自身が感じてしまったため、派遣元の営業マンに相談しました。派遣元の営業マンの方はとても真摯になり相談にのってくれたのですが、それ以後も仕事内容は特に変わることもなく、英文事務というより、単なる事務でした。それも、派遣先の社員さんからは名前ではなく「ちょっとすみません」とか「派遣さん」とか、そのような言い方でしか呼ばれないし、英文事務どころか、基本的なところでモーチベーションがどんどん落ちていきました。今思い起こしてもかなり辛かったです。
そして最初の更新月である1ヶ月が経過したとき、このまま続けるべきかどうすべきか、非常に悩んだ末、家計のこともありとりあえずあともう3ヶ月くらいは様子をみることにし、継続のお願いをしました。
しかし、それ以後も英文事務というより、庶務的な事務や、営業事務的なことを経験することになり、なんだか自分がなぜこの職場で英語から離れた仕事をしているのか、疑問に思ってきました。というより、段々腹立たしくなってきたのです。今思えば、確かに派遣会社では英語のスキルもみているし、そのスキルを生かせるところに本来は派遣されるべきであることは明白なのですが、派遣会社も少し認識・確認不足だった部分なのかもしれません。
数ヶ月後、私はまだその職場にいましたが、英語に触れたのは多くて5日程です。それも時間的には8時間も満たないレベルでした。電話での受け答えや来客時の対応なども当初は英語でお願いしたいという話は伺っていたのですが、このような場面に遭遇することは皆無でした。また、書類は英語にさっと目を通したくらいで、仕事としてきちんと英語を使用しながら取り組んだ記憶は薄いです。それどころか、まったく訳のわからないパソコンのデータ処理に毎日格闘していたのが現状です。もちろん、ディスプレイ上には英語で書かれている箇所もあるので、英語に全く触れていないというわけではないのですが、これは明らかに私が今まで経験した英文事務という仕事からはかけ離れたものでした。
派遣という立場もあり、また契約を更新したという経緯もあり、こちらの不満を言うのもなかなか気が引けました。立場的に弱いですからね。結局、この職場からは次回の更新はせずに去りました。次回からはもっと内容を深く聞いた上で英語を使う割合も聞こうと思いました。